ドナルド・トランプ米大統領とウクライナのウォロデミル・ゼレンスキー大統領による電話会談は、ウクライナに対する西欧諸国からの支援に影響を生じさせ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に「漁夫の利」をもたらそうとしている。7月25日に行われた電話会談では、トランプ氏がジョー・バイデン前副大統領と息子のハンター・バイデン氏を調査するようゼレンスキー氏に協力を要請。民主党はこの件を受けて弾劾調査を実施すると発表した。一方で今週公表された会談の記録には、欧州主要国によるウクライナへの支援が不十分だとするトランプ氏の意見にゼレンスキー氏が同調している内容も含まれていた。米国内で対立が生じれば、ロシアにとっては戦略的なライバル国がかき乱されることになる。またウクライナ政府と欧米の支援国の関係が不安定化すれば、2014年にクリミア半島を編入したことなどに対する制裁の解除を求めるプーチン氏にとっては、貴重なチャンスが訪れることになる。
米・ウクライナの電話会談、「漁夫の利」得るプーチン氏
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