1日1冊を読むといっても、読書にかけられる時間は1日1時間くらい、多くてもせいぜい2時間くらいだと思います。しかし、時間が限られているほうが、締め切り効果で間違いなく読むスピードは上がるでしょう。

 今はスピードの時代ですから、じっくり読んでいたら情報の変化についていけません。1日1冊と決めたら、まずはそれを実行するところから始めてください。

 そもそも、昔の本に比べたら今の本は文字数も少なく、文字が大きいので読みやすいはずです。実際にやってみると、1日1冊読むのはさほど苦労しないと思います。

速読ではなく
「斜め読み」が最短の方法

「たくさんの本を読むには、速読を身につける必要があるのでは?」と思う人もいるでしょう。実は私もそう考え、速読術を勉強したことがあります。

 しかし、速読では本を「読んだ」とは言えないと感じました。

 ご存じの方も多いでしょうが、速読は、文章を速く読むという文字通りのイメージとは異なります。目を速く動かして「字を追う」のが、一般的な速読の方法です。

「1秒間に○字読める」という具合に、スピードを上げることが最大の目的なのです。

 この方法は訓練が必要ですし、1冊読み終えた段階でどれぐらい内容をインプットできているのか、疑問です。

 今まで読書習慣のなかった人は、「速読ができるようになれば、自分もたくさんの本を読めるのではないか」と考えるかもしれませんが、速く読めることで感じる喜びと、読書の喜びはまったくの別物です。

 速読をしている人たちは、「1ヵ月で50冊読めた!」「私は100冊」と数を競っているようですが、そういう発想に陥ったら、読書の本来の楽しみには一生気付くことができません。

 何事も、長く続けるとスピードは上がっていくもの。心配しなくても、読むスピードは徐々に上がっていきます。

 内容を確実にインプットしながら速く本を読むには、必要なところを拾い読みする、いわゆる「斜め読み」が最短の方法だと思います。