英国の農家は豊作となった今年の作物を10月31日のハロウィーンまでに輸出しようと急いでいる。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)のため、同日の翌朝には英国が世界最大級の自由貿易圏から外れている可能性があるからだ。ボリス・ジョンソン英首相は、EUが特定の要求を受け入れなければ10月末に合意なき離脱を決行すると言明してきた。現実になれば、英国の農産品輸出には関税が課され、書類手続きや動植物の検疫が増える。農家は手をこまねいていない。彼らの作った産品を売るトレーダーやブローカーもそうだ。CSコモディティー・ソリューションズで麦芽用オオムギ輸出を担当するブローカーのマイク・タフネル氏は「10月末までに、欧州の通常の顧客に全てを投げ売りしなくてはならない。悪夢とまでは言わないが、かなりの難題だ」と述べた。
EU離脱に備える英農家、産品「投げ売り」も
関税の行方分からず、ブレグジット後はリスク大きすぎる
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