中国は国内や世界で大量のデータを収集するため、一見すると無害なモバイルアプリや翻訳サービスを利用している。オーストラリアとドイツの研究者が発表した報告書で明らかになった。欧米の政策当局者は、第5世代移動通信システム(5G)やサイバー監視に関する中国の技術的進歩に注目している。だが新たな研究によると、中国は大量のデータ収集活動を一段と広げ、翻訳など無害に見える技術も取り込んでいる。ドイツのサイバーセキュリティー会社Cure53が12日に発表した報告書によると、デジタル版「毛沢東語録」にリンクされた中国のプロパガンダアプリには1億人以上が登録しており、中国共産党がひそかにユーザーの位置情報や通話、連絡先リストを入手する手段となっている可能性がある。この報告書は米ラジオ・フリー・アジアが支援するオープン・テクノロジー・ファンドの委託で作成された。