シリア政府はトルコ軍による侵攻に対抗するため、クルド人勢力と協力関係を結んだ。過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦で米国と協力関係にあったクルド人勢力がロシアやイランに接近するなど、シリアの勢力図が変化を見せている。シリア軍は14日、トルコとの国境付近にある北部の街や、ISが「首都」と称していたラッカなど、長年にわたり政府の管理外にあった地域に入った。ラッカの北にあるアイン・イッサの軍基地では米軍から支援を受けた数千人の兵士が訓練をしていたが、シリア軍の到着後は同国の国旗が街に掲げられている。米政府は13日夜にシリアから外交官らを引き揚げ、翌日も北部前線から軍の撤退を続けている。