食品・飲料メーカーは生ごみを丹念にチェックし、新たな収益の可能性を探している。米菓子大手モンデリーズ・インターナショナルやコーヒーチェーン大手のスターバックス、ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)などは、長らく廃棄処分にしてきたヤシ殻などの残りかすや、ビール醸造過程で出た使用済み穀物などを活用し、新たな食品や飲料の開発を試みている。そうした製品が、食材の無駄を減らし、環境への負荷を抑えるよう求める消費者に支持されると期待しているのだ。「食品廃棄物について創造的に考えると、サプライチェーンに新ビジネス開発の余地が生まれる」。スターバックスの広報担当者はこう話す。同社はコーヒー豆の果皮を再処理し、「カスカラ」と呼ばれる天然の甘味成分を取り出している。