社員が犯罪行為で逮捕!会社はどこまで責任を負う?【弁護士が解説】写真はイメージです Photo:PIXTA

もしも自分の会社の社員が逮捕されてしまったら……。そんな時、会社は一体どこまで責任を負うべきなのか?身元引受人や情状証人の依頼があった場合や、損害賠償などの被害者対応について弁護士が解説する。※本稿は、弁護士の小鍛冶広道、小山博章、宇野由隆、柏戸夏子、金澤 康『社員が逮捕されたときに読む100問100答』(労働開発研究会)の一部を抜粋・編集したものです。

起訴された被告人の保釈には
身元引受人が必要になる

Q 弁護人から、会社の上司に対して、保釈に当たっての身元引受人になってほしいとの打診がありました。どのように対応すべきでしょうか。

A 会社の上司に身元引受人の依頼があった場合には、当該上司の個人の判断に任せるのではなく、会社としてどのように対応すべきかを決めるべきです。勤務形態等により監視・監督が難しい場合、雇用継続するか否かが未定な場合などには引き受けるべきではありません。

 身元引受人とは、一般的に被告人を監視、監督する立場の者をいいます。被告人が保釈決定を得るためには、保釈されたとしても、逃亡のおそれないことを裁判所にアピールする必要があります。そこで、弁護人は、当該被告人を監視・監督する者が存在することを示すために、身元引受人に作成させた身元引受書を裁判所に提出します。

 身元引受書には、通常、当該被告人を監督し、逃亡や証拠の隠滅行為などを行わないように監視することや、出頭の要請があれば出頭させることを誓約する旨の記載がされます。

 身元引受書を提出したとしても、当該身元引受人に法律上の義務が課されるものではありませんので、仮に保釈中に被告人が逃亡や証拠隠滅行為をしたとしても、身元引受人に刑罰や損害賠償責任が生じるということはありません。