過激派「イスラム国(IS)」は、10代の若者の間で人気のある動画アプリ「TikTok(ティックトック)」に短いプロパガンダ動画を投稿した。動画は、路上に倒れている遺体とともに、「ジハーディスト(イスラム聖戦主義者)であることを誇っている」と主張する銃を持ったIS戦闘員や女性が登場するという内容。ティックトックの方針に沿ってその後削除された。多くはISの歌を歌い、一部は星やハート型のフィルターなどを使用しており、若者への訴求を狙っていることがうかがわれる。ここ数週間に投稿されたとみられる動画の1つは、「われわれは死ぬまで忠誠を誓う」といったアラビア語の歌詞が歌われていた。ISによる動画は20以上のアカウントから投稿されており、ソーシャルメディア分析会社ストーリフルが特定した。米軍のシリア撤退に伴い、ティックトックのユーザーを標的にISの力を誇示する、あるいは人材勧誘手段として利用する狙いがあるようだ。ISは当初からソーシャルメディアを活用したメッセージの拡散に注力しており、他の過激派と一線を画してきた。