ソフトバンク・グループ傘下のビジョン・ファンドを率いるラジーブ・ミスラ氏は昨年、欧州上空を飛ぶプライベートジェットの機内で靴を脱ぎ、その足を国際サッカー連盟(FIFA)トップクラスの幹部の膝に乗せた。驚いたこの幹部を前に語ったのは、FIFAの大会のストリーミング映像配信権から、より多くを稼ぎ出す方法についてだった。1000億ドル規模のビジョン・ファンドは、わずか1年ほどの期間で世界で最も影響力あるハイテク分野の投資機関となり、ミスラ氏はシリコンバレーのキングメーカーになった。ミスラ氏は同ファンドを最大5000億ドルの投資資産を持つ巨人に育て上げ、ニューエコノミーの中心に足場を確保することを目指している。機内での打ち合わせもその一環だった。
ソフトバンク巨大ファンドの立役者、訪れた試練
ビジョン・ファンドの立ち上げを主導したミスラ氏は現在、ファンドの崩壊を防ぐ役割を担っている
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