半年近くに及ぶ香港のデモ隊と警察の衝突はここにきて、最も醜い事態に発展し、市民に衝撃が走っている。中国からは秩序回復を求める圧力が一段と強まっており、香港指導部は対応に追われている。14日には、衝突の混乱時にれんがで頭部を負傷した70歳の男性が死亡。13日には、催涙ガスの弾筒で負傷したとみられる15歳の少年が重体となった。11日には、警察が21歳のデモ隊に銃を発射。その後には、民主化を求めるデモ隊が口論していた男性に火を放った。中国の習近平国家主席は14日、訪問先のブラジルから「香港警察が厳格に法律を執行し、司法機関が法律に沿って暴力犯罪を厳しく罰することを強く支持する」と表明。新興5カ国(BRICS)首脳会議という国際舞台の場で、デモ隊への強硬姿勢を貫くよう改めて求めた。