中国本土の投資家はここ半年足らずで、200億ドル(約2兆2000億円)近くを香港株式市場に投じている。デモが長期化している香港だが、その割安感に大きな妙味を感じているようだ。中国のデータ提供会社ウインドによると、香港と上海・深圳取引所の相互接続では、デモが発生した6月初旬以降、本土投資家が1500億香港ドル(191億7000万ドル)の買い越しとなっている。年初来の買越額は前年からおよそ倍増となる1948億香港ドル。2017年につけた過去最高の3400億香港ドルは大きく下回っているが、それでも香港株式市場(10月末時点の時価総額31兆8000億香港ドル)にとっては大きな支援となっている。華興資本証券(チャイナ・ルネサンス・セキュリティーズ)のマクロ・戦略分析責任者、ブルース・パン氏は、ミューチュアルファンドや保険会社など本土顧客の多くは、香港上場株の買いを増やす構えだと指摘。一部では香港情勢の一段の悪化はないとの見方が出るなど「地合いは著しく改善している」と述べた。
香港株に殺到する本土投資家、デモどこ吹く風
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