――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJのチーフコメンテーター ***  ロシアのウラジーミル・プーチン大統領にとって今年は良い年だった。しかも状況は良くなる一方だ。同氏はいま多方面で勝利を収めつつある。  米国の政治システムに不和の種をまくという目標があまりにもうまく達成されたことには、自身でさえ驚いているに違いない。まずロシアの工作員らが2016年の選挙に介入した。そして非難の矛先をロシアからウクライナへとそらそうとする工作は、米国内の激しい論争という形で実を結びつつあり、トランプ支持派と反対派の亀裂がさらに深まっている。