米連邦航空局(FAA)は、2件の墜落事故を起こして運航が停止されている米ボーイングの小型旅客機「737MAX」について、航空会社への引き渡し前にFAAが全ての機体の検査・承認を行う姿勢を示した。737MAXの運航再開を目指すボーイングにとっては新たな障害となる。FAAが26日にボーイングに送った書簡は、737MAXの運航再開に向けた手続きが従来の想定よりも複雑になり、時間が掛かることを示唆している。ボーイングはこれまで長い間、引き渡し前の737MAX型機の安全性検査と承認を自ら行っていたが、FAAは今回、こうした権限を認めない姿勢を示した。今後はFAAのみが全ての737MAX型機の「耐空証明と輸出証明と発行する」権限を有するとしている。航空会社は通常、こうした文書なしにボーイングに代金の支払いをすることはない。