経営者
経営者は自らの「引き際」をどうやって決めるべきなのでしょうか? Photo:PIXTA

「65歳で辞める」と宣言して
その通りに辞める経営者はまずいない

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表
小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 私は仕事柄、多くの経営者を見てきましたが、常に的確な判断を下している有能な経営者であっても、自身の引き際を決めるのはとても難しいと感じています。たとえ「65歳になったら辞める」と公言していたとしても、言葉通りに65歳で辞めた例をあまり見たことがありません。多くは辞める時期を何年か先延ばししています。

 しかし、いずれにしてもある程度の年齢になれば、引退を考えなければならないでしょう。気力や体力が落ちたら、少なくとも社長の座を降りて代表権のない会長や顧問に就任するなど、何らかの「けじめ」をつけなければならない場合も少なくないはずです。

 その時期には、経営に対する関与や社内に対する影響力を減らすべきです。そうしなければ、後継者は育ちません。それをせずに自分の引退をずるずる延ばすのであれば、従業員の定年も延長すべきでしょう。まだ働けると思っているのは、自分だけではないのですから。