大谷翔平はなぜ挑戦をやめないのか?「やる気が出ない人」との決定的な違い大谷翔平選手 Photo:SANKEI

スポーツ心理学の専門家である筆者によれば、「やる気が出ないから練習できない」と悩むアスリートは多いという。いまMLBを舞台に活躍する大谷翔平は、高校時代、「160キロは無理かもしれない」と思いながらも挑戦を続けた。そこには「やる気」の正体を読み解くヒントがある。※本稿は、内田若希『意味ある敗北とは何か アドラー心理学で読み解くトップアスリートの言葉』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。

大谷翔平の言葉から学ぶ
モチベーションの本質とは

「できるか、できないかよりも、誰もやらないことをやってみたい。それが自分のモチベーションになっている」(2021年10月1日マネー現代)

「160キロのボールを投げたい。もっとホームランを打ちたいという気持ちが全ての原動力になっていた」(大谷翔平『不可能を可能にする大谷翔平120の思考』ぴあ、2017年)

 両コメントともに、大谷翔平選手の言葉です。

「達成することは無理かもしれない」「乗り越えることはできないかもしれない」と思う課題や困難と遭遇した時、アスリートのみなさんは練習に対して高いモチベーションを維持できているでしょうか。あるいは、もしみなさんが指導者やアスリートの親ならば、アスリートが高いモチベーションを維持できるように対応できているでしょうか。

 私の経験上になりますが、アスリートから「やる気がでないから、練習できない(練習に行きたくない、練習をやりたくない)」といった相談を受けたり、指導者やアスリートの親から「アスリート(あるいは子ども)にやる気をださせるためにはどうしたら良いか」と尋ねられたりすることは、かなり多いと感じています。つまり、トップアスリートを目指して様々な課題や困難に挑戦する中で、多くのアスリートがやる気を失う経験をしているということです。