飲み会ギライな人が
幹事に任命されたら…

 さて、このような話をすると、いやーな気持ちになった人もいるだろう。そんなこと以外のところで能力を発揮したい人も多くいるからだ。私もそうだった。しかし、会社によっては「幹事ができない人は仕事ができない人」だと言われてしまう…。そもそも人が集まるイベントなど大嫌いで、仕切りには興味がない人にとって、このような仕事は苦痛以外の何ものでもないだろう。

 そういう人であれば、むしろこの機会にこういう業務に全く適性のないことを徹底的に示して、その代わり自分の得意なことに集中できるよう、自分のブランドを構築するのが良いかもしれない。

 万一任命されたなら、仕切りが大好きで得意な人を巻き込んで、大いに持ち上げ、彼なり彼女なりに手柄を立てさせ、「○○くん、○○さんのおかげでこんなに大盛況でした」と吹聴して回れば良いのだ。あなたの力量が試されていると言ったが、あなたが幹事に不向きだとしても、第一の目的は忘年会がつつがなく行われることなのだから、あなたがやろうとあなたが誰か適任の人を巻き込んでやろうと、それを成し遂げられたなら、上の人に文句はないであろう。他人を巻き込むことも重要な能力だと、評価されるはずだ。

 こういうイベントが好きな人も嫌いな人も、仕切りが上手な人も下手な人も、適材適所でうまく乗り切って幸せに一年を終えたい。

(プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役 秋山 進、構成/ライター 奥田由意)