また、時代の変化や置かれている環境によって、自分の傾向がプラスに働くこともあれば、マイナスになることもある。たとえば、クエスチョナーが北朝鮮に住み、疑問をそのまま口にすれば、投獄される恐れがあるだろう。だが、シリコンバレーでは、その傾向が昇進の後押しになるかもしれない。

◇自己と他者への理解を深めるフレームワーク

 傾向が同じでも、個々の性格は千差万別である。4つの傾向というフレームワークは、人を形づくるさまざまな側面のうち、傾向という側面にだけフォーカスする。この4つの傾向は、人が特定の行動をとる、またはとらない理由にスポットライトを当てたフレームワークと捉えるとよい。

 自分の傾向の強みと弱みを知れば、それを活かして人生を構築しやすくなる。それは成功の可能性を高めるはずだ。同様に、他者の傾向を把握すれば、相手に寛大になれるだろう。さらには、相手を上手く説得したりやる気を引き出したりすることが可能になる。

 このように、4つの傾向というフレームワークは自己理解・他者理解の両方に役立つのである。

◆誰に言われなくてもやる気を出せるアップホルダー
◇外からの期待にも内なる期待にも難なく応える

 ここからは、4つの傾向の特徴を1つずつ紹介する。まずは、外からの期待にも、自分で自分に課す内なる期待にも、進んで応えようとする、アップホルダーだ。彼らは自発的に行動する。そのため、「締め切りに間に合わない」「約束を守らない」「タスクを管理できない」といったことは、まず起きない。監視の目、リマインド、ペナルティがない場合でも、決めたことを実行に移せるのがアップホルダーの特徴だ。

◇何ごとも簡単には変えられない

 ではアップホルダーの強みが弱みになり得るときはどんなときだろうか。彼らは、ルールを無視したほうが合理的なときでも、ルールに縛られてしまうことがある。ルーティンや習慣、予定が変わることに抵抗を感じるのだ。期待に対するアップホルダーの姿勢は、ほかの傾向の人から見ると、融通が利かないように思えるかもしれない。

 また、自分がやりたくないことでも、無理やりそれを自分に課す場合すらあるのが、アップホルダーの特徴といえる。