2016年米大統領選のロシアとトランプ陣営による結託疑惑に関する米連邦捜査局(FBI)捜査を巡り、司法省監査官による報告書が9日、公表された。それによると、FBIには元トランプ陣営関係者に対する監視令状の取得で「重大な落ち度」があったものの、結託の有無を巡る捜査を開始したこと自体は正当化されるとの見解が示された。司法省のマイケル・ホロウィッツ監察官はまた、400ページ以上に及ぶ報告書で、政治的偏向が捜査の決定に影響を与えたことを示す直接的な証拠は見つからなかったと述べた。だが、FBIの落ち度を示す事例が見つかったと指摘した。報告書は「極めて慎重な扱いが求められるFBI捜査で、3つの選抜チームが多くの基本的な過ちを犯していた。この問題はFBI幹部にも報告され、幹部らはいずれ厳しい追及を受けるだろうと予想しており、外国情報監視法(FISA)手続きの管理・監視に関する指揮系統に大きな疑問を生じさせた」としている。