米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレを加速させようと必死だ。だが必ずしも有効な手立てがあるわけではない。連邦公開市場委員会(FOMC)は11日、政策金利を据え置き、今年最後の会合を締めくくった。その経済見通しからは、大半のFRB当局者が来年いっぱいは金利の維持を支持することが見込まれる。今年の3回の利下げは貿易や成長を巡る経済の不確実性を緩和することが狙いであった。そうした不確実性が来年は和らぐ見通しであることを踏まえると、低金利を維持するFRBの姿勢を一部の投資家は不思議に思うかもしれない。しかし、FRBは過去1年、失業率が50年来の低水準に達しているにもかかわらず、インフレ低迷に懸念を募らせてきた。欧州や日本がとらわれている低金利、低インフレ、低成長のわなに米国が陥る可能性を、FRBは避けたいと考えている。
FRB、クリスマスに欲しいのは「インフレ2%」
目標を見直してもそれを達成できるとは限らず
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