米連邦取引委員会(FTC)はフェイスブックに対し、製品の統合性を巡る反トラスト法(独占禁止法)上の懸念から、仮差し止め請求を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、仮差し止め請求が行われる場合、アプリの統合性や潜在的な競合他社との協力に関するフェイスブックの規約が焦点となる。フェイスブックは中核のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に加え、画像共有アプリ「インスタグラム」やチャットアプリの「メッセンジャー」、「ワッツアップ」などの主力製品を有する。FTCはこうした措置によって、フェイスブックのアプリ関連規約が反競争的とする観点に基づき、同社が規約を強化するのを阻止する公算が大きい。関係者の1人は、連邦規制当局が将来的な同社分割の一環としてアプリの分割を目指すかもしれず、差し止め請求によって、フェイスブックがアプリ統合を深化させるのを防ぐ狙いもあり得るとしている。