大阪・ミナミの無差別殺害で、防犯カメラには警察官が礒飛京三被告の身柄を確保した後、救急車に乗せようとする様子が映っていた(2012年6月)大阪・ミナミの無差別殺害で、防犯カメラには警察官が礒飛京三被告の身柄を確保した後、救急車に乗せようとする様子が映っていた(2012年6月) Photo:JIJI

大阪・ミナミの繁華街、心斎橋で2012年6月、男女2人を無差別に刺し殺したとして殺人罪に問われた礒飛京三被告(44)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は検察側と弁護側双方の上告を棄却した。裁判官5人の全員一致の判断で2日付。検察側、弁護側双方から訂正の申し立てがなく、刑事訴訟法の規定に基づき10日間の訂正申し立ての期間を経たため、1審大阪地裁裁判員裁判の死刑判決を破棄し、無期懲役とした2審大阪高裁判決が確定したとみられる。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

争点は責任能力と量刑

 これまで1審裁判員裁判による死刑判決が2審で破棄された事件は5件あったが、すべて無期懲役が確定。

 5日には同様に、埼玉県熊谷市で15年9月、小学生2人を含む6人が犠牲になった強盗殺人事件で、東京高裁は死刑を言い渡した1審さいたま地裁を破棄し、無期懲役を言い渡した。

 1審裁判員裁判の死刑判決はすべて破棄され、これで6例目になった。全国紙社会部デスクによると、被告側が心神喪失による無罪を主張し18日、上告。翌19日、東京高検は上告を断念し、死刑の可能性はなくなった。