中国の習近平国家主席は共産党の腹心らの称賛を浴び、指導者としてのさらなる称号を手にした。ここ1年は政策面でつまずきがあったにもかかわらず、引き続き権力を掌握していることがこれまで以上に鮮明になっている。習氏が議長を務め27日まで2日間にわたり開かれた会議で、中央政治局の委員25人は同氏の政策をビジョナリーとたたえ、習氏を「人民の領袖(りょうしゅう)」と称えた。これは中国共産党創始者である毛沢東の栄誉をとりわけ強く想起させる呼び方だ。この称号によって、習氏が共産党総書記として既に手にしている権限以上のものを得るわけではない。だが、国営メディアが伝えた政治局の表明には畏敬の念がにじみ、習氏が内外の政治的難題に直面する中、党が結束して後ろ盾となっている様子が反映されている。