イラン革命防衛隊(IRGC)の精鋭組織「コッズ部隊」の司令官を務めるガセム・ソレイマニ将軍が米軍のドローンによる攻撃で死亡する数日前、イラン海軍の司令官は同国とロシア・中国が初めて行う海軍合同演習を視察するため、空路で現地入りしていた。ロシアと中国は世界戦略上の米国のライバルだ。中国の誘導ミサイル搭載駆逐艦1隻、ロシアのフリゲート艦1隻とその他12隻の艦船がアラビア海で合同巡視活動を行う中、イラン海軍を指揮するホセイン・カンザディ准将は「この地域で米国が自由に活動できる時代は終わった。米国はこの地域から出ていかなければならない」と宣言した。ドナルド・トランプ米大統領はこの地域を去るどころか、イランに対抗するために数千人もの米兵を中東に増派しようとしている。一方のロシアと中国は、ますます予測不能になっている米国とイランの対立に関与したいとの姿勢はほとんど見せていない。