――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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2019年に上場したハイテク企業はかなり重々しい調子で1年を締めくくった。問題は、この新たな重苦しさがどれだけ続くかだ。
市場が活況に沸く間も、IT(情報技術)分野の著名IPO銘柄は蚊帳の外に置かれた。19年のナスダック総合指数の値上がり率は35%と6年ぶり高水準だったが、昨年上場したIT関連企業の多くは初値を割り込んで1年の取引を終えた。少なくとも9銘柄は、値上がりするように慎重に設定された公募価格さえをも割り込むというありさまだった。評価額が10億ドル(約1100億円)以上の「ユニコーン」も例外ではない。配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズ、同業リフト、ビジネスチャットのスラック・テクノロジーズは、年末時点の株価が平均で上場初日の初値を40%下回った。