数字、ファクト、ロジック

キャリア30年の名物書店員が、思わず線を引いてしまった箇所寺田庸二(てらだ・ようじ)
担当書籍は『哲学と宗教全史』『ザ・コピーライティング』『志麻さんのプレミアムな作りおき』『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『第一人者が明かす光触媒のすべて』『1坪の奇跡』など。『社員15倍!見学者300倍!踊る町工場』で処女作21作連続重版へ挑戦中。生涯142冊、重版率8割。野球歴14年。技術と精神がドライブがかった本を、孫の世代まで残る本を、光のあたらないところに光があたる本を。2月6日にブックオリティ『ベストセラー研究サロン』に登壇予定。詳しくはこちら

――僕は今回『哲学と宗教全史』の原稿整理をしていて、出口さんの自然科学的視点がとても勉強になりました。数字、ファクト、ロジックを大切にする出口さんならではの見方です。
たとえば、15ページにはこうある。

人間が抱き続けてきた、2つの素朴な問い。
「世界はどうしてできたのか。また世界は何でできているのか?」
「人間はどこからきてどこへ行くのか、何のために生きているのか?」
この問いに対して答えてきたのが、宗教であり、哲学であり、さらに哲学から派生した自然科学でした。
順番としては最初に宗教があり、次に哲学があり、最後に自然科学が回答してきました。
そして特に自然科学の中の宇宙物理学や脳科学などが、2つの問いに対して、大枠では、ほぼ最終的な解答を導き出しています。

百々 そこが面白いですよね。よく出口さんは「僕らは星のかけらから生まれ、星のかけらに戻っていくんです」とおっしゃっていますね。138億年の宇宙の歴史からさかのぼった自然科学的アプローチが本書の深みを増していますよね。

――ありがとうございます。続きは次回お願いします。
これまでの『哲学と宗教全史』の連載ダイジェストはこちらをご覧いただければと思います。