アマゾン・ドット・コムの動画配信サービス「プライム・ビデオ」で大ヒット映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」を観賞しようとした建設作業員のウォルター・ウィルソンさんは、全く異なる作品をみてしまうことになった。極右のラジオ番組司会者、アレックス・ジョーンズ氏が手掛けた2007年のドキュメンタリー「エンドゲーム」だ。アップルの「iTunes(アイチューンズ)」やフェイスブックなど主流サイトの多くは、ジョーンズ氏の動画を異様な陰謀説を広めるとして禁止している。ジョーンズ氏のエンドゲームは、「世界的な奴隷制度の青写真」構築を目指す銀行関係者や政治家で構成される地下組織を追ったとする内容だ。こうした動画がプライム・ビデオで視聴できる状態にあるということは、会員にはあまり知られていない事実を浮き彫りにする。つまり、アマゾンは、内容に疑問符が付くアマチュア動画も、提供作品として受け入れているということだ。これは、圧倒的なタイトル数で競合を圧倒するというアマゾン流のやり方とも言える。