書類を制するものは
デスク整理を制する
前回は「『デスクがきれいな人』は必ずしも仕事ができるわけではない理由」というテーマで、「デスクの状態」と「仕事の成果」から4つのタイプにわけて、その特徴と課題を解説しました。
デスク整理の負担を軽くするカギは「書類管理」にあります。企業によってはペーパーレス化が進んでいるところもありますが、一方で「まだまだ紙文化」という会社も少なくないようです。「プリントアウトしたものでないとチェックが難しい」というような仕事もあるかもしれません。
書類は油断すると、あっという間に増えてしまうもの。管理方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。一般家庭でもダイニングテーブルまわりに溜まっていく書類は、よく相談を受ける鉄板のお悩みです。
では、どのように管理するのがよいのでしょうか?
単刀直入に言って、書類管理に苦手意識のある方は、「できるだけ書類を管理しない」のがいちばんです。
キャビネットのいちばん深い引き出しを、書類の保管場所にしている方は、そこにどんな書類が入っているか、どのくらい思い出せるでしょうか?ずいぶん前にしまったきりで、もうよく覚えていない方が多いのではないかと思います。中身をあらためて見ると、どうしてこんなものを保管していたのだろう思うかもしれません。
限られたデスクスペースを有効に使うためには、そういった場所をできるだけ作らないようにしていく必要があります。
個人の書類管理のねらいとは?
書類管理の目的が「仕事をしやすい環境づくり」なら、ファイリングなどの管理スキルを磨くよりも、書類をデスクに留めずに送り出していく「フローづくり」のほうが何倍も効果的です。
フローづくりのカギは、「書類の“入り口”と“出口”を意識する」こと。ひと口に書類といっても、使用目的や必要なアクションはさまざまです。それらに応じて置き方、置き場所、管理方法を分けることが、継続しやすい書類管理フローの原則です。