中高一貫校「2月2日~4日入試」の志願動向を徹底調査、首都圏は軒並み倍率が増加傾向にネイティブ教師による理科の授業が、中学から英語でも行われている広尾学園 写真提供:広尾学園中学校・高等学校

全体的に受けやすくなっている共学校

 女子の共学志向で共学校が難化、高倍率となった反動で別学校に人気が動いている。生徒確保のため、ギリギリまで出願を受け付けている共学校が目に付く。2019年に比べ、今年の共学校は受けやすくなっているといえるだろう。

 共学校ですでに出願を締め切っているのはいずれも大学付属校だ。2日の慶應義塾湘南藤沢は女子が大きく伸びた。3日の慶應義塾中等部は男女共に約j50人ずつ減らしている。2日と3日の明治大学付属明治はいずれも男子が減少、女子は増加となった。「武蔵小杉」が最寄り駅となる法政大学第二は2日が激減、3日も現状では女子が半減と厳しい。MARCHとひとくくりにされてきた人気有名私立大も、分化の兆しがあるのかもしれない。

 11月模試の動向を見ると、志願者増が予想された穎明館や青稜も、現時点ではまだ前年実績に達していない。

中高一貫校「2月2日~4日入試」の志願動向を徹底調査、首都圏は軒並み倍率が増加傾向に国際バカロレア(IB)のMYP校候補校に認定された聖ヨゼフ学園 写真提供:聖ヨゼフ学園中学校・高等学校

 最後に、新しい学校の動きにも触れておこう。2019年に開校したドルドン東京学園はほぼ前年並みを確保しており、安定している。一方で、エリア的に競合する成城学園は2019年の人気沸騰の反動か、今年は減らした。

 2020年も女子校から共学化の動きがある。横浜市鶴見区にある小規模なカトリック校、聖ヨゼフ学園は、2019年に国際バカロレア(IB)のMYP校候補校に認定されており、今年から共学化する。カトリックの共学校は全国的にも珍しい。IBの理念にある「より良い、より平和な世界を築くことに貢献する」ことにつながるような教育をこれから培っていくことになる。

 2月1日の16時半から「小5親子難関校算数入試問題体験会」が開催される。出題されたばかりの東京男女御三家、駒場東邦の算数の問題を実際にみんなで解いてみるイベントだ。当日は、Twitter「ダイヤモンド社教育情報」で中継する予定なので、フォローの上、ご自宅で親子一緒にご参加いただきたい。