(4)100ドルを投資して、利益をすべて再投資し続けようと考えるかもしれません。何年も過ぎて、魔法のように複利の効果が出てから、お金を使うことを考えます。
ほかの考え方もあるかもしれませんが、こうして見てみると、考え方によって、あなたは貧しいままだったり、中流クラスになったり、さらにお金持ちになる場合があることがよくわかると思います。
マイク・タイソンは史上最も恐れられたボクサーの1人です。彼ほどボクシングに習熟した人はいませんが、経済については別の話です。彼は3億ドルを稼いだあと、結局、破産しました。毎月40万ドルかかると言われたライフスタイルは続きませんでした。突然、大金を手にしたけれど、その意味や価値に気づかない人にはよくあることですが、財産をがっぽり持っていこうとする人食いザメがまわりに集まっていたのだと思います。
しかし、根本的な問題は、彼がお金を“モノを買う道具”としてしか考えていなかったことです。
とくにタイソンをあげつらうつもりはありません。そんな考え方は彼だけのことではありません。スポーツ選手や芸能人、弁護士、医師、企業経営者など、多額のお金が入ってくるのに、すぐ他人のポケットに持っていかれる人はそこらじゅうにいます。お金について考える機会がまったくなかったのでしょう。
難しいことではありません。あなたのお金で何が買えるかを考えてみてください。次に、あなたのお金が何を生み出せるかを考えてみるのです。そして、生み出されたものが、さらに何を生み出せるかを考えます。
このように考え始めると、お金は使うとなくなるだけでなく、そのお金が生み出すはずだったものが失われることも理解できるようになります。
絶対にお金を使ってはいけないというのではありません。使うときに、それがどういう意味かをきちんと理解するということです。