ここまではすぐにおわかりでしょう。ところが、毎年得られる1600ドルは、それがまた利息を生む原資になります。これはまだ計算に入れていません。この二次的な利息がさらに利息を生み出すことを考えると……。
もう十分にがっかりされているのではないでしょうか。2万ドルを失い、それが毎年生み出す1600ドルを失い、その1600ドルが生み出す利益も失います。そのすべてが、あの車を買った結果なのです。
「複利の魔術」について、まだお聞きになったことがないかもしれません。蓄えたお金は利息を生み、その利息がまた利息を生むのです。年を追うごとに投資額は雪だるまのように膨らんでいきます。
最初は小さくても、転がり始めると、ものすごいスピードで大きくなります。雪だるま効果はたいしたものです。
“できの悪い雪だるまの双子”が機会損失だと考えましょう。経済的に自立していることがすばらしいのは、複利で投資できる資金を持っているからです。お金を使うことによる機会損失よりも、雪だるまのほうが大きいのです。