アクティビスト(物言う株主)のヘッジファンド、エリオット・マネジメントがソフトバンクに狙いを定めた。問題は、短いドライブのつもりなのか、それとも長旅をする覚悟なのか、という点だ。約400億ドル(約4兆円)の運用資産を抱えるエリオットは25億ドル超のソフトバンク株を取得し、株価を押し上げるための措置を求めている。持ち株比率は約3%に相当する。エリオットは他にも、100億~200億ドル規模の自社株買いや、ソフトバンクグループ傘下のテクノロジーファンド「ビジョン・ファンド」による投資決定の改善と透明性向上などを提案した。ソフトバンク株は7日の取引で7%高と急伸した。ソフトバンク株が純資産に対し極めて割安な水準にあることは、以前から誰もが知るところだ。実際、ソフトバンク自身がしばしば、決算説明会でこの点を強調していた。保有している中国の電子商取引大手アリババグループの株式25%だけでも1490億ドルの価値があり、ソフトバンクの時価総額960億ドルを上回る。グループの純資産にはさらに、米携帯電話サービス大手スプリントの株式84%、傘下の通信事業の株式66%を合わせた600億ドルが加わる。
ソフトバンクとの長旅、エリオットには覚悟あるか
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