米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、中国で発生した新型コロナウイルスの流行が世界経済に混乱を招く可能性について注視していると表明した。下院金融サービス委員会での証言原稿で明らかになった。FRBは昨年、当面は利下げを打ち止めにする考えを示しているが、ここにきて感染拡大を背景に、利上げよりも利下げを検討する姿勢に傾く可能性がある。1月には米中の貿易を巡る対立が緩和に向かい始めたが、中国で新型ウイルスの感染が拡大し、2020年の世界経済見通しに再び暗い影を落としている。パウエル氏は「貿易を巡る不確実性の一部は後退した」とする一方で、ウイルス感染拡大は「中国の混乱を招き、それが世界経済全体に波及する可能性がある」と指摘した。
新型肺炎による混乱拡大を警戒、FRB議長が議会証言
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