賃貸アパート大手レオパレス21の宮尾文也社長がダイヤモンド編集部の取材に応じ、施工不備問題で傾いた経営の再建策について語った。同社を巡っては、旧村上ファンドの村上世彰氏が関わる投資会社レノが取締役1人を推薦する株主提案をし、2月27日に臨時株主総会が開催される。レノ側が提案する賃貸事業の譲渡について宮尾氏は「誰かに譲渡してしまえば、レオパレスは空っぽになってしまう」と述べ、断固反対する姿勢を示した。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)
村上氏側との対立「全然収束していない」
レオパレス社長が交渉の舞台裏激白
――レオパレス21(以下レオパレス)の臨時株主総会を巡り、1月28日にレノが現取締役10人全員の解任議案を撤回しました。これをもって対立は収束に向かうとの観測もありますが、本当にそうなのでしょうか。
いえいえ、収束したなんて全然思っていません。
レノ側は今も取締役1人の選任議案を取り下げていません。(村上世彰氏側近の)大村将裕氏です。われわれは彼の選任に反対しています。
実はわれわれが27日に会社提案を公表する前日、大村氏から連絡がありました。日曜日です。その内容は「取締役10人の解任議案は取り下げるから、その代わりに(レノ側が当初提案していた)取締役3人の選任議案を会社提案にしてほしい」というものでした。
――どういうことでしょう。