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重石岳史
スターテイルグループが描く巨大なWeb3エコシステムの全貌が明らかになった前編に続き、後編ではHODL1との提携がもたらすビジネスインパクトに迫る。企業の資金管理を激変させる「オンチェーン金融×AI」の社会実装は、私たちの働き方をどう変えるのか。次世代インフラをけん引する両氏へのインタビューから、日本発のグローバルWeb3企業が描く未来予測をお届けする。

ソニーグループやSBIグループが今年、総額100億円を出資したスタートアップがある。シンガポールに拠点を置き、ブロックチェーン開発を手掛けるスターテイルグループ。同社を率いるのは31歳の渡辺創太氏だ。そのスターテイルは6月、東証スタンダード上場企業のHODL1との業務提携を発表した。日本企業が次々に出資し、インフラの心臓部を託すスターテイルとは何者なのか。渡辺氏と同世代であるHODL1代表の田原弘貴氏を交えたインタビューで、若き起業家が世界を舞台に描く「オンチェーンインフラ」の全貌に迫る。

#4
ペンタブレット世界最大手のワコムが揺れている。社外取締役が代表を務めていた企業を約17億円で買収し、直後にその社外取を実務トップのCOOへ抜てきするという異例の人事が波紋を呼んでいるのだ。筆頭株主の英投資ファンドが「利益相反の疑い」を指摘して解任を迫る一方、井出信孝社長は「中長期的な成長に不可欠な戦略」と真っ向から反論。対立の構図から浮かび上がるのは、日本企業におけるガバナンスの実効性と、資本市場との対話に潜む深い溝だ。

#2
コーポレートガバナンス・コード導入から10年超が経過し、上場企業における社外取締役の数はそろった。しかしニデックの不祥事などで露呈したのは、経営トップによる情報の隠蔽を見抜けず、蚊帳の外に置かれる“お飾り化”した監視役の実態だ。なぜ日本の社外取は機能しないのか。企業法務の重鎮で日本生命保険などの社外取締役を務め、小説『社外取締役』の著者でもある牛島信弁護士に聞いた。

#3
日産自動車、日本製鉄、そしてみずほフィナンシャルグループ。日本を代表する名だたる巨大企業が、わずかな株式しか持たないアクティビスト(物言う株主)の標的になっている。彼らが大企業の「資本の論理」に対抗すべく、武器とするのは「ガバナンスの正論」だ。会社法が定める「300個」の権利を起点に大企業を追い詰めるアクティビストの巧妙な手法と、各社の攻防の深層をひもとく。

インベストメントバンカー M&A請負人の正体#10
大型M&Aの陰の主役といえば、野村證券や三菱UFJモルガン・スタンレー証券といった投資銀行だ。しかし近年の国内M&Aのリーグテーブルにおいて彼らに迫る勢いで上位に浮上し、異彩を放つ存在がある。独立系評価機関のプルータス・コンサルティングだ。投資銀行ではない彼らがなぜ今、日本のM&A市場で存在感を増しているのか。プルータスや投資銀行幹部らへの取材を基に、その深層を解き明かす。

インベストメントバンカー M&A請負人の正体#9
メガバンク系の圧倒的資本力や、野村證券の盤石な国内網が火花を散らす投資銀行の主戦場。その中で「独立系」としての立ち位置を鮮明にし、独自のグローバル戦略で存在感を放つのが大和証券だ。一匹おおかみのスタープレーヤーに頼らず、海外のミッドキャップ領域を深掘りする独自の生存戦略を確立し、2030年にM&A収益1000億円を目指す。グローバル・インベストメント・バンキング本部長の山本徹専務が、競合と一線を画す「大和流・勝利の方程式」の全貌を明かす。

インベストメントバンカー M&A請負人の正体#8
野村證券、米ゴールドマン・サックス、三菱UFJモルガン・スタンレー証券に続く2025年のM&Aリーグテーブル4位が三井住友フィナンシャルグループだ。その投資銀行部門を率いるSMBC日興証券の山田宗弘専務は「課題はグローバルのケーパビリティにある」と現状を分析し、米投資銀行ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループとの提携深化を最優先事項に掲げる。さらにもう一つ、「顧客が強く望んでいる」と語る、不可避の強化ポイントとは何か。上位3社の牙城を切り崩す反転攻勢の「切り札」を山田氏が明かした。

インベストメントバンカー M&A請負人の正体#6
日本最大の金融グループの顧客基盤と、米ウォール街の知見。この「日米最強のハイブリッド」を武器に、2025年のメガディールをことごとく射止めたのが三菱UFJモルガン・スタンレー証券だ。同社の投資銀行部門を率いる別所賢作副社長は、複雑化する現在のM&Aを、知略と体力の双方が問われる「総合格闘技」に例える。僅差の勝ちを積み重ねるためのプロフェッショナル哲学と、さらなる巨大案件の波を見据えた「3年で1割」という強気の人材拡充策の全貌に迫る。

インベストメントバンカー M&A請負人の正体#3
世界ナンバーワンの投資銀行で、日本で50年超の活動実績があるゴールドマン・サックス。日本法人を長年率いた持田昌典氏の退任後、名門M&A部隊のかじ取りを任されたのは、投資銀行部門共同部門長に昨年就任した高鍋鉄兵氏だ。日本企業が劇的な変革期を迎える中、新司令塔が描く新たな成長戦略、そして前例のない人員増強の全貌を明らかにする。

インベストメントバンカー M&A請負人の正体#2
2025年のM&Aリーグテーブルで23兆円超という史上最高額をたたき出し首位を奪還した野村證券。トヨタ自動車やNTTなどのメガディールを独占する背景には、歴代のバンカーが紡いできた「歴史的なタスキ」と、国内1000人超体制による圧倒的なネットワーク力がある。外資系がグローバル網を武器に攻勢を強める中、国内最強の「M&A請負人」に死角はあるのか。インベストメント・バンキング グローバル・ヘッドとして投資銀行部隊を率いる武村努副社長が、野村独自のグローバル戦略と人材育成の全貌を明かす。

インベストメントバンカー M&A請負人の正体#1
日本企業が関与するM&Aなどの取引総額(ランクバリュー)が、2025年に50兆円を突破した。24年の20兆円台から倍増した驚異的な膨張の理由は、豊田自動織機の非公開化やNTTによるNTTデータグループの完全子会社化などの大型ディールが相次いだことにある。その裏でシナリオを描き、取引が成立すれば数十億円、時には百億円超という巨額の成功報酬を手にするのが投資銀行だ。野村證券、米ゴールドマン・サックス、三菱UFJモルガン・スタンレー証券――。彼らの最新序列を明らかにし、過熱する人材争奪戦の内幕と市場の行方に迫る。

#2
東レの生産拠点における建設・修繕工事を巡り、不適切な取引が行われている疑いが浮上した。ダイヤモンド編集部が入手した内部資料により、東レが1980年代から運用する独自の発注手法「KSK」が、下請け会社に対して著しく低い労務単価を一方的に設定している実態が明らかになった。建設労働者の待遇改善などを目的とした改正建設業法に抵触する可能性がある。品質不祥事を招いた「原価低減」のゆがみが、協力会社への不当な対価設定という形で露呈している。

#16
みずほフィナンシャルグループの木原正裕社長が、就任5年目に入る2月1日を前にダイヤモンド編集部の独占インタビューに応じた。システム障害の対応から始まった木原体制は、2025年度に1兆円超の過去最高益を見込む。メガバンク3位という規模の評価に対し、木原氏は「単純な金額だけで比較しても意味がない」と断じ、ROE(自己資本利益率)など「クオリティー」を競う姿勢を鮮明にした。木原氏が初めて詳細に語った次世代リーダーに求める五つの資質、そして最高益の先に見据える「志」を明らかにする。

#1
東レが製造販売する自動車・電子部品向けの主力製品「PBT樹脂」の原料に、製造段階で異物が混入していたことが発覚した。東レの内部調査により、異物の正体は工場のずさんな管理により破損した製造設備で、少なくとも2024年8月から25年3月ごろまで異物混入が継続していた可能性がある。同社が「懸念品」と分類した製品は約1万トンに及び、その大半が既に出荷されていた。だが東レは問題を矮小化し、多くの納入先にこの事実を報告していない。

生成AIが爆発的に普及した2025年を経て、26年は一体どのような年になるのか。GMOインターネットグループの熊谷正寿会長兼社長は「ヒューマノイド元年になる」と断言する。AIとロボットがもたらす「人類史上最大級の産業革命」の展望と、米中に後れを取る日本の課題、そしてGMOの戦略について熊谷氏に聞いた。

2026年10月、東京証券取引所によるTOPIX(東証株価指数)の改革が実行段階に入る。市場区分とのひも付けを廃止し、流動性と時価総額で構成銘柄を厳選するこの改革により、現在より約600社少ない約1100社体制へとスリム化される見通しだ。基準未達企業には「段階的除外」という過酷な措置が待ち受け、同時に進むコーポレートガバナンス・コードの改訂も経営への圧力を高める。市場の新陳代謝を促す大改革の全貌と、企業が直面する生存競争の行方を解説する。

組織統合の断行により、巨大なワンチームとなったデロイト トーマツ。しかし、真の変革はこれからだ。AI(人工知能)の進化は、従来の「コンサルタントが時間を売る」ビジネスモデルを根底から破壊しようとしている。インタビュー後編では、機能別組織から「産業別(セクター)組織」への大転換、そして「工数報酬」から「成果連動報酬」への移行という、業界の常識を覆す新会社の「青写真」について、木村・長川両氏が赤裸々に語る。

2025年12月1日、デロイト トーマツ グループが、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、リスクアドバイザリーの主要3法人を統合し、合同会社デロイト トーマツを発足させた。なぜ今、専門性を持つ各組織を一つにまとめる必要があったのか。新会社の代表執行役を務める木村研一氏(グループCEO)と長川知太郎氏の両トップが、統合の真の狙いと、競合アクセンチュアと一線を画す「質的転換」への戦略を明かした。

2026年も続くとみられる株高基調を追い風に、証券業界が活況に沸いている。最大手の野村ホールディングスは、前期に19年ぶりの過去最高益を記録し、今期もその勢いは止まらない。その数字は、かつてトヨタ自動車を抜き去り「利益日本一」に輝いた1987年のバブル経済期をほうふつとさせる。だが同じ「黄金期」でも、その中身は似て非なるものだ。収益構造が激変した野村の現在地と死角を追う。
