Photo:Michael Kovac/gettyimages

今年2月にハリウッドで行われたアカデミー賞の授賞式で、韓国映画の『パラサイト――半地下の家族』が、外国語映画で初となる作品賞を受賞した。昨年にはカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールも受賞している。日本映画界の低迷とは対照的に、なぜ韓国映画の世界的な評価は高まっているのだろうか。(国際政治評論家・翻訳家 白川 司)

韓国映画を変えた
20年前の通貨危機

 今年2月9日に行われたアカデミー賞授賞式で、韓国映画『パラサイト――半地下の家族』(以下、『パラサイト』)が国際長編映画部門を取ったことに驚いた人はそれほどいなかっただろう。この賞はすぐれた外国語作品に送られるもので、前評判が高かった『パラサイト』はその資格を十二分に有していた。