「キャッシュレス疲れ」生むスマホ決済の高還元率合戦、結局どれがおトク?松屋で行われているキャンペーン Photo:Diamond

キャッシュレス還元策がかすむ
スマホ決済各社の熾烈なキャンペーン

 新型コロナウイルス騒ぎのせいで、人が集まる繁華街に行きたくないという声を聞く。人々の消費意欲も減退していきそうだが、それに「待った」をかけるようなタイミングで、スマホ決済各社のキャンペーンが花盛りとなっている。

 PayPayは対象となる飲食チェーンや自販機での利用で、40%還元(PayPay残高で支払った場合)を2月29日まで実施。ソフトバンク・ワイモバイルユーザーおよびYahoo!プレミアム会員なら50%だ(付与上限は1回500円相当、期間内で1500円相当)。

 auPAYは、3月29日まで最大20%のポイント還元を段階的に行う。2月10日~3月1日までは還元上限30000ポイント、3月2日~22日まで30000ポイント、23日~29日まで10000ポイントという予定だったが、人気すぎて初回は開始2日目で上限に達してしまった。

 d払いは、3月31日まで対象となる飲食店で10%還元(11時から14時の利用)、また政府のキャッシュレス還元事業による5%還元対象の店舗で使うとさらに5%上乗せとなるキャンペーンを実施している(要エントリー)。

 楽天ペイも3月2日まで、政府の還元対象になっていない加盟店を含め全店舗で5%還元を実施している(要エントリー)。

 いずれも、政府のキャッシュレス還元策がかすむような高還元率を連発中だ。もともとスマホ決済の陣取り合戦は、PayPayが先陣を切った「100億円あげちゃうキャンペーン」の20%という高還元率から本格化したといえる。政府の還元事業がスタートする前に陣地を固めようと各社はキャンペーンを連発、10%、20%は当たり前という大盤振る舞いだ。
                                   
 消費者があっけに取られているうちに事態は消耗戦となり、とうとうorigamiが脱落、メルカリ(メルペイ)に吸収されてしまったのは記憶に新しいところだ。