米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は世界一の富豪かもしれないが、高級ブランド各社はまだベゾス氏とのビジネスに乗り気でないようだ。ファッション業界誌ウィメンズ・ウェア・デイリー(WWD)によると、アマゾンは今年、高級ブランド向けの新プラットフォームを立ち上げる計画だ。まず米国内で、コンセッション方式で運営する。デザイナーブランドは個別のオンラインストアで商品の見せ方や価格を管理できる代わりに、売上高の一部をアマゾンに支払う。アマゾンは計画に関するコメントも確認も避けている。こうしたアプローチは、中国のアリババグループの電子商取引プラットフォーム「天猫(Tモール)」が展開する高級ブランド通販アプリ「ラグジュアリー・パビリオン」に似ている。ボッテガ・ヴェネタやカルティエをはじめとする150余りの高級ブランドが現在、このアプリ上にそれぞれバーチャルブティックを開き、売上高の一律5%相当を手数料として払っている。アプリ導入当初の2017年8月には疑心暗鬼だったブランドも、今では出店している。Tモールの高級品売上高は18年6月までの12カ月で46%増加した。