新型肺炎の終息遅れるリスクシナリオなら
2020年度の日本経済はマイナス成長も
中国経済の成長率も、これまで維持してきた6%の大台を割り込む。「消費抑制、企業活動の制約などもあり、「中国経済の1~3月期の成長率は前年比4%前後」(武田洋子・三菱総合研究所経済・政策研究センター長)に落ち込むというのが、現在のコンセンサスだ。
19年10~12月期に続き、20年1~3月期の成長率もマイナスないしは低水準となれば、19年度全体の成長率も低くなる。8人の予測は0%台前半。最も高い牧野潤一・SMBC日興証券チーフエコノミストにしても0.5%だ。
現時点では、感染拡大抑制への目途が全く見えない状況だが、今回のエコノミストの予測の多くは、遅くとも4~6月期には終息に向かうことが前提となっている。加えて、19年度補正予算をはじめとする政府の経済対策が執行されることで、4~6月期以降、景気は持ち直すとの予測になっている。
とはいえ、10~12月期のマイナス成長、1~3月期の低成長のツケは大きい。1~3月期に年率2.8%減との予想をしている森田京平・クレディ・アグリコル証券チーフエコノミストは、20年度の成長率をマイナス0.3%と予測する。他の8人の予測も0%台だ。
18年度から3年連続の0%台の成長となるのは確実である。現在の20年度の政府見通しである1.4%はほぼ達成不可能だろう。
ここまで見てきたのはメインシナリオ。武田氏や村瀬氏、青木大樹・UBSウェルスマネジメント日本経済チーフエコノミスト兼日本地域最高投資責任者の回答にあるように、新型肺炎拡大が夏までに終息しないリスクシナリオの可能性は残る。
そうなれば、日本経済を含め世界経済の低迷は長期化するだろう。日本の場合、20年度マイナス成長の可能性が高まる。設備投資の先行指標である機械受注統計の1~3月期の予測値がマイナスになったのも、先行きに影を落とす材料だ。



