2019年10~12月期GDPの大幅なマイナス成長の背景にある、想像以上の落ち込みの原因と今後の不確実性を探る(写真はイメージです) Photo:PIXTA

リーマンショック以降で前回増税時
に次ぐ大幅マイナス成長となった背景

 2020年2月17日に発表された2019年10~12月期の実質GDP成長率は、前期比年率▲6.3%(前期比▲1.6%)となり、リーマンショック以降の数値としては前回増税直後となる2014年4~6月期の前期比年率▲7.4%(前期比▲1.9%)に次ぐ、大幅なマイナス成長を記録した。

 事前のコンセンサス予想である前期比年率▲3.9%(前期比▲1.0%)と比べても、大きく下方乖離しての着地となっている。この結果を踏まえ、本稿では(1)マイナス成長の背景、(2)事前予測から下振れした要因、(3)前回増税時との比較、を整理した上で、(4)今後の日本経済を展望しよう。

「大幅マイナス成長」自体は
事前に想定されていたが……

 上述したように、今回のGDPがマイナス成長に転換することは事前に広く予想されていた。その理由はシンプルに消費増税の影響である。消費増税は「代替効果」と「所得効果」の2つの効果を通じて、消費に影響を与える。代替効果は消費増税前の駆け込み需要と、その反動減である。所得効果は消費増税によって物価が上昇した分だけ実質所得が低下することによって、半永続的に消費が抑制される効果だ。

 このうち所得効果は、今後半永続的に発現するという意味で非常に重要な要素ではある。しかし後述するように、同効果は各種対策により現時点では一部抑制されており、今般発表されたGDPへの影響という観点から言えば、あくまで副次的な位置づけのものであった可能性が高い。

 10~12月期の成長押し下げに寄与した主因は反動減だ。自動車を筆頭に、増税前に需要が伸長した財ほど大きな反動減に見舞われ、耐久財消費は前期比▲12.8%、民間最終消費支出全体も前期比▲2.9%と顕著な減少に転じている。