例えば、相談やアドバイスを行いたいと思っているファイナンシャルプランナー(FP)が登録者になると、顧客に対して、自分がビジネス的にクリーンであること(FPの看板で保険や投信を売ってもうけていないこと)を証明できるので、ビジネス上都合がいいだろう。お金のアドバイザーにフィデューシャリー・デューティーを普及する上でも有効ではないか。

 FPや証券アナリスト、税理士等の資格を要求する必要はない。FPは、「運用に強い」などと自称していても運用アドバイスに十分な知識を持っていない場合が多く、資格の保有が運用アドバイス能力の参考にはならない。世の中の「悪いアドバイス」の大半はビジネス上の利害から生じるので、独立性に強い条件を付けることの方が重要で効果的だ。

 アドバイスの内容は多様である必要はない。金融論的に真面目に考えるなら、アドバイスの対象になり得る商品はごくわずかだし、アドバイスの対象者が若くても高齢でも、あるいは富裕でも普通でも、適切な運用対象商品(の一つないしは組み合わせ)に違いはない。

 登録金融アドバイザー取得者のビジネスは、対象者に対して親身なアドバイスないし必要なサポートを与えて、その都度報酬(例えば1回5000円とか、1万円とか)をもらうようなイメージだ。要は、投資顧問業法違反の心配をせずに具体的なお金の運用アドバイスができるようであればいい。

 資格や制度の新設ではなく、現在の仕組みの規制緩和的な改善でもいいのだが、今よりも多くの中立的アドバイザーが、安心して広く「親切」を提供できる仕組みの実現を期待したい。