向こう数週間に米国内の新型コロナウイルス感染確認数が急増しても、驚くべきではない。また、だからといってウイルスの拡散ペースが急加速したと勘違いすべきではない。多くの投資家や一般の米国人が一様に、コロナウイルスのデータをそのように誤って解釈する危険性がある。その結果、そうした人たちの反応がウイルス流行に起因する問題の一部をむしろ悪化させることになりかねない。ジョンズ・ホプキンス大学がまとめたデータによると、9日時点の米国の新型コロナウイルス感染確認数は605人。その前の週は101人だった。これは、感染した人数が急増したのではなく、感染が確認された人数が増えたということだ。現在のところ、そのほとんどは、数人の死者が関連したワシントン州の高齢者介護施設の入居者や職員をはじめ、既に感染症を患う人との接触が確認された人たちだ。