ハイヒールを愛する妻がかかった病気とは? ハイヒールを愛する妻がかかった病気とは? Photo:PIXTA

魚の目から来る痛みと思い
皮膚科を受診した

 PM6:55、保育園のお迎え時間のリミットまであと5分しかない。駅の改札を出た沙里さん(仮名・39歳)は思わず早足になった。園まではスムーズなら5分で着ける距離だが、途中の信号のタイミングによっては遅れてしまう危険性がある。補助で入っているパートの保育士さんなら笑顔で許してくれるが、お子さんを他の園に預けて働いている担任のM先生が当番だったらまずい。

「おかあさん、私も子どものお迎えがあるんです。お願いですから遅れないでください」と、つい最近も哀願されたばかりだった。

 坂道を登っていると前方の青信号が点滅を始めた。小走りになる沙里さん。

「痛いッ」

 右足の裏側に突如、激痛が走った。経験したことはないが、もしも足裏にスタンガンを当てたらこんなふうかもしれない。片足飛びで横断歩道を渡り切り、その場にしゃがみこんだ。一体何が起きたのか。ハイヒールを脱ぎ、恐る恐る足を動かしてみるが痛くない。保育園はもう目と鼻の先だ。右足にできるだけ体重をかけないようにしながら急ぎ、なんとかお迎えには間に合った。