冷え症ならではの症状が見られるのに、「冷え症ではありません」という人は男女ともに少なくない。主となる理由は「だって、手足とか冷たくないですから」なのだが、冷え症はその類に限らない。「むしろ、ほてるくらいなんで」と言葉が続くようだったら、かえって“ビンゴ”かもしれない。

 確かに冷え症といえば、手足の末端が冷えるなど、女性に起こりがちな症状として捉えられがちだ。でも最近は、見えにくい、感じにくい冷え症が増えているように思う。特に、男性に多く見られるのは、日中のほとんどをパソコンの前で過ごすことで、血行不良から冷え症を誘発しているタイプ。また、胃腸が弱い人に見られがちなのは、手足があたたかいから気づきにくいけれど、実は内臓が冷えている、というパターン。そして、一番心配になってしまうのは、過労やストレスなどによる自律神経の乱れからくる方たち。彼らは皆、自分の身体にふれてみても「(自分が冷え性かどうか)よくわからない」というのだ。

 日中は活動量に比例して多少なりとも冷えが緩和されることもあるので、朝、起きたときに一度自分の身体に触れてみてほしい。西洋医学では、冷え症が病気として扱われることはあまりない。でも、やたらと風邪をひきやすかったり、ひいた風邪がいつまでも長引いたり、肩こりや頭痛など病気未満ではあるが不快な症状が絶えずあるならば、冷え症改善に真摯に取り組むことが、それらの症状を緩和する手立てになるかもしれないからだ。

8つの項目からわかる
あなたの冷え性度チェック

 さて、実際に触ってみて、わきの下と腰回りや太ももとの体温差がないだろうか?もしも、腰回りや太ももの体温がわきの下より低いようなら、冷え性の可能性が高いといえる。

 また、あわせて以下の項目もチェックしてみよう。

・お風呂に浸かる習慣がない
・日中、デスクワークで同じ姿勢でいることが多い
・低血圧気味で、朝起きるのがつらい
・運動習慣がない
・肩こりがひどい
・ストレスを感じている
・タバコを吸う