亡くなった栗原心愛さん(当時10歳)に黙とうをささげる千葉県野田市の職員ら
亡くなった栗原心愛さん(当時10歳)に黙とうをささげる千葉県野田市の職員ら(1月24日撮影) Photo:JIJI

「お父さんにぼう力を受けています」――。千葉県野田市で2019年1月、長女の小学4年栗原心愛(みあ)さん(当時10)を虐待の末に死亡させたとして傷害致死などの罪に問われた父勇一郎被告(42)の判決公判が19日、千葉地裁で開かれ、前田巌裁判長は懲役16年(求刑・懲役18年)を言い渡した。心愛さんは17年11月、学校のアンケートに被告の暴力を訴え児童相談所が一時保護したが、同年末に被告の圧力で解除。事件後、野田市教育委員会が被告にアンケートの写しを渡していたことが発覚するなど、行政のデタラメぶりが浮き彫りになった。勇一郎被告は公判で反省は口にしたが、非を認めることはなかった。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

起訴内容認めるも内容は否定

 判決によると、被告は19年1月22日~24日、心愛さんに食事や十分な睡眠を取らせず、浴室に立たせ続けたり冷たいシャワーを掛けたりするなどの虐待を繰り返し、死亡させた。

 18年12月~19年1月には心愛さんに暴行して胸骨を骨折させたほか、妻にも暴行した。

 2月21日の初公判から事件を振り返ってみたい。

 被告は罪状認否で「争わない」と認める一方、「飢餓状態にしたり、ストレスを与えて衰弱させたりしたことは一度もない」「立たせ続けたり、冷水シャワーを掛けたりもしていない」と認否とちぐはぐな説明を展開。