千葉県野田市が公表した、死亡した小学4年栗原心愛さんが父からの暴力を訴えた学校のアンケート
千葉県野田市が公表した、死亡した小学4年栗原心愛さんが父からの暴力を訴えた学校のアンケート(2019年2月2日撮影) Photo:JIJI

「未来のあなたを見たいです。あきらめないで下さい」――。死亡する3カ月前、自分への手紙をしたためていた小学4年の栗原心愛(みあ)さん(当時10)。そんなささやかな願いを断ち切ったとして、傷害致死罪などに問われた父親の勇一郎被告(42)の初公判が21日、千葉地裁(前田巌裁判長)で開かれた。罪状認否で「罪は争わない」としたものの「飢餓状態にしたり冷水をかけたりしていない」と、死亡に至らしめた行為を否認するなど不可解な弁明を展開した。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

被告側の主張は「娘と妻のせい」

 起訴状によると、勇一郎被告は2019年1月22日~24日、心愛さんに食事や十分な睡眠を与えず、浴室に立たせて冷水のシャワーを浴びせて死亡させた。

 18年12月~19年1月には暴行して肋骨(ろっこつ)を骨折させたほか、妻(33)にも暴行したなどとされる。

 勇一郎被告は罪状認否で「しつけの範囲を超え、後悔している。未来のミーちゃんを見るのが楽しみだったが、自分でできなくしてしまった」「深く反省している」などと述べた。

 検察側は冒頭陳述で、虐待は17年夏頃から始まったと指摘した。11月上旬、頭を殴られた心愛さんは小学校のアンケートで必死に助けを求め、児童相談所が一時保護。その後、勇一郎被告は「たたかれたというのはうそ」と虚偽の文書を書かせたと説明した。