米政権は24日、新型コロナウイルスの検査キット約6万個の生産を早めるため、朝鮮戦争時に成立した国防生産法を適用する見通しだったが、直前になってこれを見送った。深刻な備品不足を解決するため、ドナルド・トランプ大統領に対しては同法適用を求める声が高まっていた。24日のほぼ終日にわたり、政権は同法の適用を巡って相反するシグナルを送り続けた。連邦緊急事態管理局(FEMA)のピーター・ゲイナー長官は同日朝に出演したCNNの番組で、同法が一定の検査キット生産に適用されるだろうと述べていた。また、マスク5億枚を生産するための大型契約にも同法が適用される可能性があるとの見方を示していた。だがドナルド・トランプ大統領は24日夜の記者会見で、適用は見送られたと述べ、同法が必要なケースではないと政府が判断したことを明らかにした。