新型コロナウイルスの感染拡大で欧米諸国が深刻な状況に陥る中、中国の市民は通常の生活を取り戻そうと、恐る恐る一歩を踏み出した。だが危機前の経済状態に戻るのは、まだ遠い先のことになりそうだ。今週発表された3月の製造業購買者担当者指数(PMI)は、政府の公式統計でも財新が算出する民間データでも、中国経済が再び成長し始めていることを示した。だが改善したのは極めて低い基準と比べた結果であり、エコノミストは依然として中国経済が1-3月期に前年同期比10%程度のマイナス成長になるとみている。さらに言えば、同国は新型ウイルスの感染拡大を抑え込んだように見えるが、重要な分野においてその影響は長引いている。とりわけ消費者と輸出業者にとってはそうだ。
コロナの亡霊消えぬ中国経済、常態への道遠く
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