【ミラノ】ラッパーのフェデリコ・ルチアさんの音楽は、イタリア社会を酷評する歌詞に満ちている。  しかし、3月に新型コロナウイルスがルチアさんの故郷ミラノを襲った際には、妻でファッション分野の起業家でもあるキアラ・フェラーニさんとともに、知名度を生かして寄付を募った。夫妻が集めた500万ドル(約5億4400万円)はすぐにミラノのサンラファエレ病院に送られ、病床数20床の新型コロナ患者向け集中治療室(ICU)が新設された。  「フェデス」の名で活動しているルチア氏は「このウイルス危機が私たちに一体感を持たせてくれた。