リーマンショックから10年余り
また繰り返されたバブル
新型コロナウイルスの感染拡大で世界中の経済活動が急激に遮断されたために、世界は「大恐慌」へ崖っぷちに立たされている。
NY株式市場のダウ平均株価は3月9日、2013ドルも下落し、12日にはWHO(世界保健機関)がパンデミック宣言を出したのを契機に、2352ドル下落と再び2000ドル以上も下がった。
15日には、FRB(連邦準備制度理事会)が4年3カ月ぶりに再びゼロ金利を採用、量的緩和策を再開したにもかかわらず、16日には1日で3000ドル近い(2997ドル)もの株価下落が起きた。
ほんの1カ月前の2月12日には、ダウは2万9551ドルの史上最高値を更新したばかり。高過ぎる株価を警戒する声がなかったわけでもないが、またもやバブル崩壊を繰り返すことになった。
安倍政権は4月7日、「総事業規模108兆円」の緊急経済対策を決め、米国も2兆ドルの対策を打ち出しているが、マクロ政策で景気を支える政策発想から抜けだせていない。