おそらく、長期にわたるであろう新型コロナとの戦い。在宅勤務の能率を高めていくためにも、ここでそのメリット・デメリットを挙げてみたい。といっても、メリットについては各所で多数取り上げられている。ここでは、デメリットや困難に比重を置いて伝えていこう。

「家」という空間での仕事は
息抜きやリフレッシュができない?

 在宅勤務の大きな特徴は、自分1人(あるいは家族や同居者だけ)の空間で仕事を1日中することだ。上司への気遣いやどうでもいい雑談の相手をしなくていいなど、メリットはすぐに思い浮かぶが、実はこの環境が「デメリット」だと感じ始めた人もいる。

 それらの声を紹介しよう。

「在宅勤務をして1週間、特に大変な仕事をしているわけではないのに、気持ちが行き詰まっているのを感じた。考えてみると、朝から1人黙々と仕事をしているだけ。オフィスでは、同僚との何げない雑談やコミュニケーションが実は息抜きになっている。それがないために行き詰まっていると感じた」(40代前半/IT)

「朝の10時から仕事を始めるのだが、15時頃には疲れてくる。不思議に思っていたけど、振り返ると昼食の時間くらいしか休憩を取れていない。その休憩も静かに1人でご飯を食べるだけ。ある意味で生産性は上がっているのだけど、精神的な疲労は明らか。そこに悩んでいる」(30代後半/デザイン)

「オフィスにいるときは気づかなかったけど、誰かに話しかけられたり、挨拶をしたりすることが自然と自分の気持ちをリラックスさせていると気づいた。在宅勤務は、気持ちの切り替えやリフレッシュを自分でやらないといけない」(40代前半/PR)

 在宅勤務になると、余計な同僚との会話、特に上司との面倒なやりとりがなくなる。これはよく聞かれるメリットだが、一方で息抜き的な会話がないことの意外なデメリットが生まれているのだ。

 また、同僚がいない点では、こんなデメリットも挙がっている。

「仕事で少し悩んだとき、アイデアが欲しいときに不便を感じる。メールやチャットで聞くほどのことでもないし、ちょっと手が空いている人に相談する機会がないのは痛い」(30代前半/編集)

 いくらツールが発達しても、何かを相談するとき、デジタルツールに一度乗せて聞くのはハードルが高い。わずかながら手間もかかる。近くの同僚に相談するというのが難しくなるのだ。

 とはいえ、こんな考え方もできるだろう。そういったちょっとした相談も、本当に今まで必要なものだったのか、実は少し自分で考えれば思いつくことも、すぐ周りの同僚に頼ってしまっていたかもしれない。それは、他の同僚にとって手間になっていたかもしれない。そういう意味で、自分でなるべく解決する、あるいは本当に相談すべき課題かどうかを精査するクセをつける機会になるのかもしれない。